南アフリカのリテール会社Smollanは、世界中にいる8万人の関係者・従業員に新しいブランドビジュアル・アイデンティティを発表するにあたり、リブランドの意図を全員にわかりやすく伝えたいと考えました。そこでmonopo Tokyoは、遊び心をもって新しいブランドに触れる体験を提案。デジタル上の3D空間で、訪問者自身がSmollanのストーリーを発見するような仕掛けを組み込みました。
CHALLENGE
Smollanは、リテールマーケティングのグローバルリーダーであり、世界中に50以上のオフィス、そして8万人以上のスタッフを抱えています。2021年初頭に新しいビジュアル・アイデンティティを発表する準備をしていましたが、特に課題と感じていたのが、8万人ものスタッフをどうやって巻き込むかということでした。Smollan社のクリエイティブ・エージェンシーであるKnown Agencyは、Smollan社が考案した柔軟なビジュアル・アイデンティティ・システムを表現する方法をmonopoに相談。ブランドガイドラインのPDF文書を社内共有する代わりに、遊び心あるデジタル体験を構築する、というアイデアが生まれました。
EXPERIENCE
monopoはまず、Smollanの創業期のエピソードからこれからのビジョンまでのストーリーを伝えるデジタル空間を作りました。ユーザーは3D空間を移動することができ、スクロールしながら隠れたストーリーを発見することができます。体験に深みを持たせるため、このシステムに、4つの「ムード」を設定。このムードとは、4つバージョンを持つビジュアル・アイデンティティののことで、文脈に応じてブランドを少しずつ変えて見せることができます。年次報告書のようなフォーマルなムードから、PR用の非常にカジュアルなムードまでをデジタル空間で再現し、さらにユーザー自身のインタラクションでその空間をコントロールできるようにしました。トグルを触ることで、マイルドでクラシックな雰囲気を保つことも、ホットでカジュアルな環境に変化させることもできます。
また、この体験の中には、トリガーを引くとフルスクリーンのポップアップが現れるという隠し仕掛けがされており、ユーザーに驚きとさらなるストーリー理解をもたらします。
DESIGN
デザインでの挑戦としては、新ブランドのビジュアルガイドラインに従いながらも、新しいブランドシステムの中で最大限、表情にバリエーションを持たせたことです。私たちが行ったのは、4つの違ったジャーニーのデザインです。それぞれが同じストーリーでありながら、ブランドの中で異なる世界観、「ムード」を表現しています。遊び心のあるムードでは、より鮮やかな色と立体的な要素を、フォーマルなムードでは、より落ち着いた色と薄くてシャープなビジュアルを採用するなど、それぞれのムードを表現するために、カラーパレット、フォント、他ビジュアルなどの要素を変更しました。
Account Manager
Georgi Robertsmonopo Tokyo
Web Director
Toshika Kosakomonopo Tokyo
Interactive Designer
Stella Grottimonopo London
Developer
Misaki Nakano
Creative Director
Mélanie Hubert-Crozetmonopo London